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和歌山なんとかしちゃらなあかん

和歌山を大いに盛り上げるためのブログです。

10回以上読み返してるワイが「ノルウェイの森」の好きなセリフで打線組んでみたで

本の話
どうも。

ノルウェイの森」読んだことありますか。

 

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

 

 



ぼくは、ハルキストではないのですが、
ノルウェイの森」だけは、よく読みます。

かれこれ10回以上読んでます。
英語版も3回くらい読んだ。
映画もみた。

なんか、半年に一回くらい、ふと読みたくなるんですね。
 
そして、毎回、何かしらの発見がある。
それがとても魅力です。


あなたにも、一冊くらい、そんな本があるのではないでしょうか?
アニメでも、漫画でも、自分の変化を感じるモノが。

ぼくにとって、その一つが「ノルウェイの森」なわけです。


 
せっかくなので、
好きなセリフを集めて、
打線組んでみました。

やってみたかったんですよね、コレ。
ここからネタバレのする箇所もあるので、
お気をつけて。


 
1番 (二) 「…だからあなただってもっともっと幸せになりなさい。幸せになる努力をしなさい。…」
2番 (中) 「いいじゃない。もう一回食べなさいよ」
3番 (三) 「ピース」
4番 (一) 「そんな下らない傘なんか持ってないで両手でもっとしっかり抱いてよ」
5番 (左)   直子が二十歳になるというのはなんとなく不思議な気がした。
6番 (遊) 「そのとき思ったわ、私。こいつらみんなインチキだって。…」
7番 (捕) 「自分に同情するな」
8番 (右)  ビールは半年くらいそこに入ってたんじゃないかと思えるくらいよく冷えていた。

9番 (投) 「ねえ、ワタナベ君、私とあれやろうよ」


趣味が出ますね。
直子とのやり取りもけっこうな割合を占めるはずなのですが、緑とのやり取りが大好きなので、ほとんどそっちがスタメンに起用されてしまいました。


前後の文章も含めて、
打順ごとに解説してみます。

長いんで、気になったやつだけどうぞ。

 


1番 (二) 「…だからあなただってもっともっと幸せになりなさい。幸せになる努力をしなさい。…」

レイコさんからワタナベ君への手紙ですね。
緑と直子とも魅かれている自分にうしろめたく思っている手紙への返信です。
もっと長い内容ですが、特に好きなところを抜粋。

 

「…私の個人的感情を言えば、緑さんというのはなかなか素敵な女の子のようですね。あなたが彼女に心を魅かれるというのは手紙を読んでいてもよくわかります。

そして直子に同時に魅かれるというのもよくわかります。そんなことは罪でもなんでもありません。このだだっ広い世界にはよくあることです。

天気の良い日に美しい湖にボートを浮かべて、空もきれいだし湖も美しいと言うのと同じです。そんな風に悩むのはやめなさい。

放っておいても物事は流れるべき方向に流れるし、どれだけベストを尽くしても人は傷つくときは傷つくのです。人生とはそういうものです。

偉そうなことを言うようですが、あなたもそういう人生のやり方を学んでいい頃です。あなたはときどき人生を自分のやり方にひっぱりこもうとしすぎます。

精神病院に入りたくなかったらもう少し心を開いて人生の流れに身を委ねなさい。私のような無力で不完全な女でもときには生きるってなんて素晴らしいんだろうと思うのよ。

本当よ、これ!だからあなただってもっともっと幸せになりなさい。幸せにある努力をしないさい。…」

 


2番 (中) 「いいじゃない。もう一回食べなさいよ」

このセリフだけだと意味不明ですが、


…僕は定食屋でたっぷりと量のある昼食を食べてから、調べ物をするために文学部の図書室に向って歩いているところで小林緑とばったり出会った。

彼女は眼鏡をかけた小柄な女の子と一緒にいたが、僕の姿を見ると一人で僕の方にやってきた。

「どこに行くの?」と彼女が僕に訊いた。
図書室」と僕は言った。
「そんなところ行くのやめて私と一緒に昼ごはん食べない?」
「さっき食べたよ」
「いいじゃない。もう一回食べなさいよ」

 

 自分の都合を押しつける、緑のわがまま、最高です。

 



3番 (三) 「ピース」

何度か登場するのですが、
緑にしろ、ワタナベ君にしろ、使うタイミングが、とても絶妙で、好きです。
説明がむずかしいです。



4番 (一) 「そんな下らない傘なんか持ってないで両手でもっとしっかり抱いてよ」

「そんな下らない傘なんか持ってないで両手でもっとしっかり抱いてよ」と緑は言った。
「傘ささないとずぶ濡れになっちゃうよ」
「いいわよ、そんなの、どうでも。今は何も考えずに抱きしめてほしいのよ。私二ヶ月間これ我慢してきたのよ」

 

 
ワタナベ君が雨に濡れないように、気をつかってるんだけど、そんなことより、わたしをちゃんと抱きしめなさいよ、と緑がカッコいいし、萌えます。


 

5番 (左)   直子が二十歳になるというのはなんとなく不思議な気がした。

四月半ばに直子は二十歳になった。僕は十一月生まれだから、彼女の方が約七ヶ月年上ということになる。

直子が二十歳になるというのはなんとなく不思議な気がした。僕にしても直子にしても本当は十八と十九のあいだを行ったり来たりしている方が正しいんじゃないかという気がした。

十八の次が十九で、十九の次が十八、—―それならわかる。でも彼女は二十歳になった。そして秋には僕も二十歳になるのだ。死者だけがいつまでも十七歳だった。


20歳を超えた人なら、誰だって、経験することですが、

 

子どもの頃は20歳はすごい大人だと思うじゃないですか。


でも、実際、20歳になってみると、思ってたのりも子どもの延長線で、20歳になっちゃった、みたいな。

 

そういう感覚をよく書いてくれてると思いませんか?

6番 (遊) 「そのとき思ったわ、私。こいつらみんなインチキだって。…」

「そのとき思ったわ、私。こいつらみんなインチキだって。適当に偉そうな言葉ふりまわしていい気分になって、新入生の女の子を感心させて、スカートの中に手をつっこむことしか考えないのよ、あの人たち。

そして四年生になったら髪の毛短かくして三菱商事だのTBSだのIBMだの富士銀行だのにさっさと就職して、マルクスなんて読んだこともないかわいい奥さんもらって子供にいやみったらしい凝った名前つけるのよ。…」

 

大学生になった頃、可愛い同級生をかさらっていく、上級生をみて、同じような思いしたなあ。



7番 (捕) 「自分に同情するな」

「ま、幸せになれよ。いろいろとありそうだけど、お前も相当に頑固だからなんとかうまくやれると思うよ。ひとつ忠告してもいいかな、俺から」
「いいですよ」
「自分に同情するな」と彼は言った。「自分に同情するのは下劣な人間のやることだ」
「覚えておきましょう」と僕は言った。そして我々は握手して別れた。彼は新しい世界へ、僕は自分のぬかるみへと戻っていった。

 

 
この永沢さんのことばの意図は、今も理解できないのですが、
ワタナベ君と永沢さんがこんな形で別れていく感じが、好きです。



8番 (右)  ビールは半年くらいそこに入ってたんじゃないかと思えるくらいよく冷えていた。

ノルウェイの森」では、個性的な比喩表現がたくさん出てくるのですが、これが一番好きです。

次点は、「 彼の父親は歯科医で、腕の良さと料金の高さで知られていた」



9番 (投) 「ねえ、ワタナベ君、私とあれやろうよ」

「ねえ、ワタナベ君、私とあれやろうよ」と弾き終わったあとでレイコさんが小さな声で言った。
「不思議ですね」と僕は言った。「僕も同じこと考えてたんです」

 

 
ノルウェイの森」をはじめて読んだのは、18歳のときだったのですが、本当にこのシーンは意味がわからないし、驚きました。

まあ、小説ではあるのですが、
歳をとってくるにつれて、こんなことも、なくもないか、と感じるようになりましたね。


はい。
大変長くなりました。 

スクロールお疲れ様でした。
3000字超え。

お読みいただいた方、ありがとうございました。
それでは